男友達が思いもかけずくれた誕生日プレゼント
学生の頃に、友達以上恋人未満、そんな微妙な関係になった事もあったけれど、よき友達としての関係が続いた男友達がいました。
ふたりで会う事もたまにある程、仲は良かったので、男友達が一人暮らしを始めた時には、お返しを考えなくてもいい程度にと思い、気を使わせてしまうのも嫌だったので、おしゃれな雑貨店で見つけた、置いておいてもインテリアに溶け込んでくれるようなデザインの、粘着テープの掃除道具のコロコロを引っ越し祝いにプレゼントしました。
あまり感情をあらわに出す人ではないのですが、喜んでくれたようでした。
それからしばらくして、再びその男友達と会って遊ぶ機会がありました。
以前引っ越し祝いにとあげたコロコロは、掃除に役に立っていた様で、お礼を言ってくれました。
お礼と同時に私が誕生日近いからと、可愛らしい紙袋に入ったプレゼントをもらいました。
会った時期は確かに私の誕生日が近い時期だったのですが、学生の頃からの付き合いの中で今までに、飲み物などのちょっとした物をおごってくれたりとかはありましたが、その男友達から改まって何かもらった事も、お祝いメールとかもなかったので、まさかプレゼントをもらえるとは思ってもいませんでした。
思いがけないプレゼントに、私は嬉しくなり、その場でラッピングを開き中身を見てみました。
ラッピング用のカゴの中に、小さなクマのぬいぐるみに抱かれるように1包ずつの入浴剤が2種類と、石けん、サシェが可愛らしく並べてラッピングされていました。
彼は見た目も中身も、今話題になっている草食系の可愛い物が大好きな男の子とは違い、どちらかと言うとストリート系の、ぱっと見怖い感じの印象です。
話によると、何をあげればいいか分からなかったので、女の子が好みそうな可愛らしい雑貨屋さんに行き、店員さんに「(私のような雰囲気の)女性が好みそうな感じに見繕って欲しい」とお願いをして購入してくれたそうです。
恋人同士や家族、同性の友達は探しやすいかもしれませんが、異性の友達へはなかなか選ぶのも難しいと思いますし、特に男性がというのはどんなものにしようかという時点でも悩むと思います。
男女兼用のものや、お菓子、食事等も選択肢としてあったとは思いますが、無難な物を選択するのではなく、分からないなりにも探してくれたというのが、とても嬉しく思いました。
プレゼント選びは、何をあげるか何をもらうかという、物だけの判断ではなく、相手に喜んでもらいたいと思って選んでくれている気持ちが大事なんだなと、改めて気付かせてくれた経験でした。
今でも、男友達のくれたぬいぐるみは大事に飾ってあります。